アメリカはどうして証券化が多いのか?2
日本の銀行が住宅ローンの証券化に積極的でない理由の一つにローンの違いがあると思う。日本の銀行は厳格に担保を取り、勤め先の年収や会社の経営状態も調べます。さらに、原則リコースローンしか扱いません。
例えば、不動産を担保に1億円借りると、3000万円まで返した所で、返せなくなった。でも、担保の不動産が5000万円の価値しかなくなってしまったとしましょう。
この場合、日本では、足りない2000万円を借りた人が返す必要があります。これがリコース・ローン。担保があっても借りた金額を返す必要がある。
米国の場合、借り手は担保を渡した時点で返済終了。差額の2000万円は貸した側の責任ですというノン・リコース・ローンが多い。
という事は、貸し出す国内の銀行としては、担保もあるし、法律的にも返す義務がある借り手からは貸したお金をとりっぱぐれる可能性が低い訳です。先日書いたように資金も潤沢にあるなら、証券化して他人に利益をあげる必要は無いので、証券化なんかせず、自分の所でまかなう方が儲かる訳です。
米国の場合、担保価値が下がった分は銀行が損するので、証券化した方がそのリスクを他の人に転嫁できますから、証券化する利点がここからも出てくる訳です。
特に借り手の返済能力に問題がありそうな場合はなおさらです。見方を変えれば、ローンの取り次ぎ代理店みたいなものです。それも悪徳な。ガンガン貸し出していけば、手数料と返済が続く間は利子の一部が自分のものになる。貸し手が破綻しても自分の損失はなく、次の貸し手を探せばいいだけですから。これはモラルが崩壊していればという前提です。
国内の場合は、証券化は進まなかったけれどもバブル後には、住専が問題になったんですが、これは少し別の話ですね。