不可逆的に変わってしまうのだと思った。
ここの所続いている、サブプライムに端を発した金融危機や国内の政情不安が続いているけれど、実は、そうとは気付きにくいだけで、政治と経済が後戻りできないような変化をする渦中にいるのではないだろうか。
安倍内閣、福田内閣と2代続けて1年未満の政権投げ出し、論戦中心でと言った総裁選はさしたる論戦も無いまま、大方の予想通り麻生氏圧勝で、新総裁=新首相となった。しかし、その麻生内閣は50%を割り込む支持率での船出。早くも、国交相の失言があり、辞任に追い込まれそうな状況である。
http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008092701000507.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080927-00000557-san-pol
失言という言葉には、うっかり言ってしまったという感じが含まれるけれど、今回のは大臣としての自覚が無い発言と思える。
ここ数ヶ月、年金問題(着服、記録改竄等)、後期高齢者医療制度、食品偽装、事故米(の食用転用)など既にいくつもの問題が噴出していて、行政府のやっている事に立法府のチェック機能が働いていない。
特に年金と高齢者医療は有権者中で多くを占める様になった高齢者の生活に直結しているため、年金記録が払った通りに復活して、それに応じた支給が始まる日にちが明らかになる等、こうした問題が解決・改善していくとシニア層の有権者が感じられず、現政権の交代を求める人が増えると、参議院選挙で与党の議席を雪崩の様に減らしてしまう可能性がある。
実際、有権者に占める高齢者の比率は、人口割合も団塊の世代(現時点で60歳前後)がピークになっていて相対的に大きくなっている。また、年齢が高くなる程、投票率が上がる傾向にあり、合わせて考えると実際に投票する有権者の中でも年齢が高い人の占める割合が大きい事が理解できる。
http://www.akaruisenkyo.or.jp/070various/sang_nenrei.html
http://www.akaruisenkyo.or.jp/070various/sg_nenrei.html
準55年体制は続かないだろう
55年体制が崩壊したのは、新生党や新党さきがけ、日本新党が躍進して細川政権が誕生した1993年頃という事になっている。実際3年程は自民党以外の連立政権が続いたものの、1996年に橋本内閣が誕生してからは、また自民党中心の政権が続いている。
2008年の今、振り返ってみれば、93〜96年に一時的な政権交代があったものの、その後10年近く自民党中心の政権が続く「準55年体制」と呼べる状態が続いていたと言える。
http://ja.wikipedia.org/wiki/内閣総理大臣の一覧
もし、次にある選挙で民主党が衆議院で過半数を取り、小沢内閣が誕生すると、その後は日本でも2大政党制が成立していくか、自民党が分裂していく状態が生まれて民主党政権が長期間続く08年体制が生まれるかもしれない。もしくは民主党も次の選挙がある頃には分裂して、90年代に起きた政界再編のような中規模の政党が合従連衡を繰り返す状態になっていくかもしれない。
民主党政権の後で自民党が政権を取り戻すとしても、連続して政権を保持できていた55年体制や準55年体制にはもう戻らないだろう。
福田首相の内閣改造は支持率回復のためだったが、期待した効果がなく辞任した。その後は、選挙で勝てそうな総裁を選んで、支持率が高い所で解散・選挙を狙っていると報道が続く等、自民党がどうやって政権を維持するかという視点でしか語られていないような気がする。
米国発の金融危機が起こり、レバレッジ金融の終焉を迎えて、投資銀行がなくなってしまうなど変動が続いている世界の中で日本をどういう国にしていくかという視点が欠落してしまっている。
金融危機も数年後に振り返ってみれば、不可逆的な変化をしているはずだ。英銀大手のHSBC会長が「高いレバレッジをかけ続けて利益を得る金融モデルは破綻して過去の物になった。バブルが終わっただけではなく、ビジネスモデルが終わったのだ」と英国銀行協会の会議で発言している。実際、これを書いている最中にもモルガン スタンレーとの合併がなくなった米銀4位のワコビアが次の身売り先を探しているし、米政府の支援策がいつ纏まるのか判らず、米国市場もそれに影響を受ける日本の市場も安定しない状態が続いている。これについてはまた別の記事に書こうと思う。
http://www.reuters.com/article/rbssFinancialServicesAndRealEstateNews/idUSL1014625020080610
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20080927-OYT1T00347.htm?from=main4
世界中が景気後退し、不景気になる可能性が高い。その不景気を乗り切る中で、国家戦略(=国としての方向性)をはっきりさせておかないと、景気が回復した頃でも、今のような停滞が続いて、世界の経済成長から取り残されてしまうかもしれない。
あわせてこちらの記事もどうぞ
- 弁護士も構造不況
- Post by alifedesign.net