FTバブル崩壊
90年代後半はIT(情報技術)バブルだったけれど、住宅ローン債券やCDS(債券破綻保険)などデリバティブを使って信用リスクを転嫁し過ぎてしまった今回のバブルは、金融技術(FT, Financial Technology)バブルと呼べそう。
景気や経済が過熱して崩壊してしまうバブルは、チューリップ バブル以来、以下の様に何度も起こっているので、FTバブルが起こり崩壊していくのは不思議ではない。
1630年代 オランダのチューリップ ブーム
1710年代 イギリスの南海泡沫会社
1840年代 米国鉄道バブル
1920年代 アメリカ大恐慌
1980年代 日本の土地バブル
1990年代 ITバブル
2000年代 FTバブル(2007〜)
ただ、前回のITバブルから今回のFTバブルまで、10年くらいしか経っていない。バブルの起こる間隔が次第に短くなっている点は、気になる。2010年代に次のバブルが起こる可能性もあるのだろうか。そのためには、何らかの景気の牽引役となるビジネスモデルが搭乗する必要があるけれども、バブルが実体経済に波及して不況に入りつつある今時点では見えてこない。
バブルが崩壊しているので、これから数年間の不況がやってくるのは確実だけれど、国内経済は欧米と比べると相対的に軽症で済みそうな雰囲気がある。
土地バブル崩壊で株や土地への投資に懲りて、資産を現金で持っていたら、デフレに突入し物価が下がったので、結果的に資産が殖えたのと同じという現象が起きた。
国内ではCDS等の債券が欧米のように活発に取引されていた訳ではないし、個人でもアイスランドみたいに外貨建てで住宅ローンを組む事はなかっただろうから、今回のFTバブル崩壊の中でも、金融技術を駆使しなかったお陰で相対的に健全な状態が生まれているのかもしれない。
実際、株価は下落している一方で、為替は対ドル98円台、対ユーロで120円台に円高が進んでいる。
ただ、国内では地方経済が疲弊している所に、サブプライムの余波で建設・不動産不況が起こって、さらにFTバブルの崩壊が進行していく中で不景気になるのは避けられそうもない。政府はそれを認識していて、今年3月末に期限が切れた金融機関からの公金注入の申請を2012年3月末まで復活するという金融強化法が国会に提出しそうなので、地銀の中には事実上の破綻をする所が出てくる可能性が高いのだろう。
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200810220009a.nwc
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20081020-OYT1T00921.htm