あなたも誤解しているかもしれない常用漢字について

 ここの所、常用漢字の見直しが進んでいるので、どの漢字を表に入れるのか、いろいろな意見が出ている。

 先日は、内閣法制局から、禁錮の「錮」、勾留の「勾」、毀損の「毀」、瑕疵の「瑕」と「疵」を使用頻度の高い漢字を常用漢字表に加えるべきだとの意見書が出たそうだし。

 なんとなく、「常用漢字表に含まれない漢字を使ってはいけない」と考えがちだけど、本当に、そうなのかと思うので、改めて、文化庁が発表している常用漢字表を見てみた。

その前書きには、こうある。

1. この表は,法令,公用文書,新聞,雑誌,放送など,一般の社会生活において,現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安を示すものである。
2. この表は,科学,技術,芸術その他の各種専門分野や個々人の表記にまで及ぼそうとするものではない。
3. この表は,固有名詞を対象とするものではない。
4. この表は,過去の著作や文書における漢字使用を否定するものではない。
5. この表の運用に当たつては,個々の事情に応じて適切な考慮を加える余地のあるものである。

 と書いてあり、「常用漢字表は漢字使用の目安である」と明記されていて、別に表記を縛る物ではないとも書かれている。

 更に言えば、使用する漢字を制限する法律も見当たらない。「新しい漢字」ってもうつくられないの? | R25の中でも、文化庁の担当官から同じ趣旨の説明がされている。

「結論から言うと、日本には漢字を公に認定する機関は存在しません。昭和56年に内閣告示された『常用漢字表』は、公用文書や新聞、放送など、一般の社会生活で国語を書き表す際の目安として定めたもの。(中略)」(文化庁・国語調査官の武田康宏氏)

 という事で、使う人が相応しいと思う漢字を使えば良いだけの事です。何の問題もありません。常用漢字に無い文字を使ってはイケマセンというのは、全くの誤解です。

 それは、常用漢字にある文字だけを使うという内部の規則がある役所の文書くらい。後、マスコミは、常用漢字をベースに使う漢字を選んでいるらしい。

 という事は、常用漢字表に載っている字だけを使ったり、それに大きく影響されるのは、この辺りの人達くらいではないだろうか。もちろん、その影響力は大きいので、普段のニュース等で見かけない字を使わなくなる人も増えてしまいがちなのだろうけど。

 つまり、常用漢字は、使用の目安なので、書く人が使いたい字を気の済む様に使えば良いという事。漢字を適切に使う事で、より文章を理解し易くなるのだから、その意味に気をつけながら、いろんな漢字を使っていきませんか。

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